周・秦・漢王朝から学ぶほどほどの大切さと難しさ

2019年6月30日

周・秦・漢王朝から学ぶほどほどの大切さと難しさ

周・秦・漢王朝から学ぶほどほどの大切さと難しさ

中国の歴史上で、法と徳について興味深い流れをとっていたのが周・秦・漢王朝の歴史の流れです。

今回はこれを振り返りながら、思想の偏りもほどほどにすることの大切さと、最近フリーランスが5人に1人ほどになっているという現代の時代の流れについて考えてみたいと思います。

周は前にも話題にしましたが、生贄狩りをしていた殷を打倒した王朝で、徳を重視していたようです。

周のあとにくる春秋戦国時代に生きた孔子もこの周の影響は強く受けていると思えます。

拝金主義や実力主義が力を増してきて、人の心をないがしろにしがちになって、社会が即物的な流れになってくると経営者や政治の流れとして孔子の儒教的な思想が重みを増してくる傾向があります。

孔子の論語から学ぶ【仁】成長と愛の思想とは?」に記載したようにそれは理想的で希望に満ちていますが、時間のかかる対策方法ではあります。

そのため優しさの反面で、軟弱であるとされやすい思想でもあります。

秦は人気マンガであるキングダムの時代です。(正確に言えばキングダムはそれに至るまでの戦国時代ですが。)

政が始皇帝を名乗り、賞罰を重視する法を元に統治を試みましたが、残念ながらたったの15年しかもたなかった王朝です。

滅びた理由は法すなわち賞罰を根源とした世界だったので、平安が訪れると賞与を与えることができなくなってしまい、国民に不満がたまりました。

統治までは他国を侵略し奪い取った土地をどんどん賞与として与えることができましたが、平安が訪れるとそれができなくなっていったためです。

その結果として滅びていってしまいます。

今風にいえば実力がいくらあっても給料が上がらないサラリーマンが増えて、フリーランスや転職する人が増えて行った結果、会社に有能な人材がいなくなって結果倒産するような感じですね。

そして漢は劉邦が建国した王朝です。

前漢後漢にわけて語られますが約400年ほど続きました。

かなり長く続いた王朝ですが、特に宣帝の時代は法治を主軸に備えながらもバランスよく儒教的思想も織り交ぜたものでした。

漢家おのずから制度あり。元々、覇王道を以ってこれを雑す。なんぞ純じて徳教(儒教)に任じ、周政をもってせんや。かつ、俗儒は時宜に達せず。好んで古を是となし今を非となす。人をして名・実を眩ませ、守るべきところを知らず。なんぞ委任するに足らんや。我家を乱すものは必ず太子ならん。

宣帝

すなわち「漢王朝では昔から覇道(法家)・王道(儒家)のよいところを取捨選択している。儒教だけに価値を認め、儒教の理想である周の政治に戻すなどということがどうしてできよう。そのうえ、半可通の儒者どもは時局に合わせてものを考えず、常に「昔はよかった、今はよくない」などと言い、理想と現実の区別がつかず、政治に何が必要かもわからない。そんな連中にどうして政治を任せることができよう。漢王朝を衰退させる者は皇太子をおいてほかにはいない」という意味です。

その後、宣帝が儒教に重みを置きすぎた結果、前漢は滅びに向かっていきます。

その後後漢でバランスが再びとられ、三国志の時代まで長く国家が続いていきます。

現代を振り返る

現代風にみると、賞罰のしっかりした法治は実力主義、個人主義の社会。

仁を重視する徳治は、日本企業らしい家族経営の社会で終身雇用が守られるような社会。

といった切り口で見ることができるでしょう。

そして、徳を重視しすぎた王朝は現実から乖離しすぎて破綻しました。

法を重視しすぎた王朝は不満が爆発し離反もおこって破綻しました。

現代は会社が小さな国家を形成しています。

会社内では組織を動かすために基本的には上下関係が守られ、プチ封建制度がしかれています。

会社によってその風土は異なりますし、その風土は法治的な側面と徳治的な側面のポートフォリオからなっています。

長く存続し続ける企業はどちらもバランスよく取れています。

しかし崩壊していく企業は多かれ少なかれどちらかに偏ってしまった結果、ゆるゆると崩壊へ向かっていくのでしょう。

バランスを取ることは非常に難しいですが、法治的な思想に偏り始めると経営者たちが孔子の論語など徳治的思想を学び始めるのは、そのバランスを取ろうという自然な流れなのかもしれません。

周・秦・漢王朝から学ぶほどほどの大切さと難しさ【まとめ】

  • 周王朝は「徳」を重視しました。
  • 秦王朝は「法」を重視しました。
  • 漢王朝は「徳」も「法」もバランスよく重視しました。

ざっくりとした歴史の流れです。

厳密にはそれぞれの王朝の中でも法治に寄ったとき、徳治に寄ったときがあります。

しかしそのポートフォリオを定期的に見直して、ほどほどの位置である中庸を守っていけると長続きします。

歴史を振り返ると、バランスを崩したときに王朝は崩壊していったからです。

最近はフリーランスが5人に1人という速度で増加し、企業における賞罰制の限界が見えてきています。

また、大企業の終身雇用の崩壊に代表されるように、日本企業が代々行ってきた徳治も維持できないほど理想は限界を迎えています。

とはいえ政治家でも社長でもないわたしたち一人ひとりができることは、バランスを崩して傾いた企業や集団からはそっと距離を置くことくらいです。

わたしたち一人ひとりが明日からできるアクションプランとしては、「孔子の論語から学ぶ情報の取捨選択のやり方【選択と実践】」に書いたように見聞を広めながら、一歩一歩情報の取捨選択をして中庸を見極めながら、人生の選択を続けていくことだと思います。

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Posted by yoshi