新築ワンルームマンション投資を始める前に読んでください【計算しよう。中古のほうがいいですよ】

2019年5月4日

新築ワンルームマンション投資を始める前に読んでください【計算しよう。中古のほうがいいですよ】

新築ワンルームマンション投資を始める前に読んでください【計算しよう。中古のほうがいいですよ】

オリンピック前になっても、未だに新築ワンルームマンション投資の広告はいたるところに見られます。

しかし「なぜ未だにあるんだろう?」というのは正直謎です。
例を上げて説明しましょう。

新築で都心のワンルームマンションを購入する場合、だいたい物件価格は2500万くらいです。また、新築ワンルームの場合初心者をターゲットにしているので35年返済の35年家賃保証=サブリース契約がついているものが多いです。
モデルケースとして下記のような物件だとしましょう。

  • 物件価格:2500万円
  • 賃料:9万円→家賃収入
  • 管理費:5千円→経費
  • 修繕積立金:1千円→経費
  • 固定資産税:6万円→経費
  • サブリース契約35年:賃料の10%→経費
  • 金利:2%の35年返済の元利均等
  • 鉄筋コンクリート造

新築で投資を行う場合、ご覧の通り物件価格が相当高いので、下記の初期費用は話せばたいてい不動産会社が負担する流れになると思います。

  • ローン手数料:約10万円
  • 火災地震保険料:約5万円
  • 区分表示登録料:約5万円
  • 所有権登記料・抵当権登記料:約20万円
  • 金消契約印紙代:約2万円
  • 修繕積立基金:約10万円
  • 管理準備金:約2万円
  • 管理費数ヶ月分:約1万円
  • 修繕積立金数ヶ月分:約3千円
  • 初年度分確定申告費用:約3万円

約60万円くらいです。
一般人の金銭感覚でみると結構な金額なので、購入者は渋るかもしれませんが不動産会社としてはこれをかぶってでも購入してもらったほうが利益がでるので、かぶることで購入してもらえるならかぶるはずです。

ちなみに一時期いくつかの企業で二重契約が問題になっていましたが、基本的に不動産会社は銀行と阿吽の呼吸的にそれを行っていますので、不動産会社と銀行間でwin-winの関係が続く限りこれからも行われるでしょう。

もしそういったことが本当に行われていたとして、不動産会社にはなんのデメリットもありません(法的リスクはおうことになりますが、多くの不動産会社を法的に裁くことは国としての経済的メリットがほぼ皆無というかデメリットの方が大きいのでやらないと思います。いわゆるグレーゾーンですね。)ので書類上でその数十万は消え去ると思います。ちょっと脇道にそれすぎて都市伝説的になってきましたので元の道に戻ります。

で、購入者は自己資金ゼロでもいいんですが10万くらいは手付金(買いますよという意思表示)として払うと思います。

そうして銀行融資に進むわけですが、ここで審査に合格すると(不動産会社も売りたいし銀行も融資したいのでブラックリストでもない限りたいてい通る。金利はその人の社会的信用=収入次第だと思いますが。)、事務手数料約10万円と印紙代約2万円を払います。
といっても、即金で払わずとも融資金額から差し引かれますので自己資金ゼロでも払えます。

金利は2%で35年の元利均等返済なので、毎月の返済金額は約8万3千円です。

この物件を購入した場合の実質利回りは

(年間家賃収入 - 年間経費) ÷ (物件の購入価格 + 購入時諸経費) = 実質利回り

で計算されるので

((90000×12)-(90000×0.1×12+(5000+1000)×12+60000))÷(25000000+100000+100000+20000) ≒ 3.3%

約3.3%の実質利回りとなりました。

ぶっちゃけ素人が株で長期分散投資しても3〜5%程度の利益なので悪くはないかもしれないですが、物件価格がそもそも安い中古物件ならもっと利益出せるので新築をやる意味はないです。

キャッシュフローとしては、

((90000×12)-(90000×0.1×12+(5000+1000)×12+60000)) / 12 = 70000

が家賃収入から管理費やサブリース代金を引いた実質収入になり、銀行への毎月返済額が上で話したように8万3千円なので

70000 – 83000 = -13000

毎月1万3千円を自己資金から出していく計算になります。

  • 手付金10万
  • 毎月の支出1万3千円×12ヶ月=年間15万6千円なので、35年間で546万円

つまり556万円で2500万円の不動産を購入したことになります。
ただしここで脳内の時間停止をしないでいただきたいのですが、2500万円で購入した物件は35年後には2500万円の価値はないです。

是非見てほしいのが、都市別の中古物件価格推移なのですが、東京の場合築0〜1年は2500万円ほどの物件が築20年くらいになると約半額まで値下がりします。
では築35年になるとさらに半額近くまで下がり4分の1の価格になるかというと、多くの場合築20年からは値下がりが止まります。

なので、35年後の価値は半額の1250万と仮定しましょう。

で、不動産投資をした場合必ず売却する時が来ると思います。
仮に幸運にも35年間サブリース契約が破棄されず、持ち続けたとして35年後老後資金として売却するということを考えた場合は上で説明したように556万円で1250万円の物件を買ったことになります。

差額は約700万です

売却時にも購入時と同様もろもろの経費がかかるのですが、1250万円で売却できたとすると

  • 仲介手数料:(1250万×3% + 6万円)+消費税≒50万円
  • 印紙代:1万円
  • 司法書士報酬:2万円
  • 測量費用:50万円
  • ローン解除費:35年返済後売却なのでかからない(残債がある場合1〜7%)

だいたい100万円弱くらいがかかります。
さらに、課税譲渡所得金額から算出される譲渡所得税がかかります。

譲渡価額 -(取得費+譲渡時の諸費用) = 課税譲渡所得金額

で計算されて、取得費は2500万の35年減価償却後の値段です。減価償却費は鉄筋コンクリート造の賃貸の場合

建物購入代金 × 0.9 × 償却率 × 経過年数 = 減価償却費

なので(35年で売却しても経過年数は切り上げで計算するので36です)

2500万 × 0.9 × 0.022 × 36 = 1782万円

となるので、取得費は

2500万 – 1782万 = 718万円

となりますので、課税譲渡所得金額は

1250万 – (718万 + 100万) = 432万円

となります。で、譲渡所得税は5年以下は約40%、5年超えは約20%で今回は20%なので432万円の20%の86万4千円がかかります。

まとめると、35年後売却の場合556万円で1250万円の物件を購入したことになり、差額は約700万円だが売却時経費で200万弱なくなるので、実質利益は500万円となります。

1250万 – ( 556万 + 200万) ≒ 500万

これを株の長期分散投資で例えると、

  • 初期投資金額10万
  • 毎月積み立て1万3千円
  • 複利運用
  • 35年間運用
  • 期待リターン3.3%

なので投資金額合計556万円が35年後には1050万になります。利益は496万なので約500万として、株の売却は約20%の税金がかかるため約100万は税金で取られる結果利益は400万円です。

1050万 – ( 556万 + 100万) ≒ 400万

100万の違いが出てはいますがぶっちゃけ35年だと変数が多すぎるのでこの程度は誤差です。

ただし不動産の場合多少の節税効果はあるので、その分も加算するとこの数字だけみたら不動産投資が得なように思うかもしれませんが。。。次のリスクをご覧ください。

新築ワンルームマンション投資のリスク

上記の計算を見て「結果として利益でるならいいじゃん」と思う方もいるんですが、リスクを考えましょう。

  • 金利変動リスク。5年毎にローン返済額は見直される。
  • 家賃下落リスク。家賃は年数に伴って確実に下落します。上の計算でこれも加味すると実際の利益はもっと少なくなるでしょう。1万下がると年間12万収入が下がるので、10年で120万の差がでます。
  • サブリース契約リスク。サブリース契約は途中破棄される可能性あり。借地借家法があるので借り主であるサブリース会社のほうが法的に強いため、裁判やっても絶対勝てません。空き室リスクにつながります。
  • 流動性リスク。不動産売却は株と違ってすぐ売れません。
  • 信用リスク。巨額を銀行に借りてるので次の一手が打ちにくくなります。基本的に追加融資は難しいでしょう。

このうち空き室リスクについては都心のワンルームマンションについてはそんなに大きくないです。なぜなら人口予測で都心の一人世帯は2040年ころまでは増加見込みのためです。
ただしその後は一人世帯も減少傾向とみられるので、それからの空き室リスクは高まります。

他の投資方法としては株と比較すると、株も下落リスクはありますが、長期分散投資の場合はリスクをほぼ吸収できることがわかっているので、不動産の持つ上記リスクと比べたらかなり小さいです。

なぜ新築ワンルームも売れたか&不動産価格の下落予測

時系列で見たときに特に重要な因子はこちら

  • 2013年9月に東京オリンピック開催発表
  • 不動産売却に係る税率は5年以下は約40%、5年超は約20%
  • 全世界的にオリンピック開催後は不動産価格下落&景気後退という傾向

2013年にはオリンピック特需が明確になりました。
このタイミングで不動産売買に慣れてる人は「買い時だ」となって購入したのです。

で、上でも説明しましたが2013年に不動産を購入した人たちの譲渡所得税が40%→20%になるのが2019年1月1日からです。

さらにオリンピック後は景気後退がほぼ確実なので(今回の日本のオリンピックに限ってそれが起きなければ歴史的な奇跡です。)、先読みのできた投資家ほど2019年から順に売っていきます。

そしてオリンピック後は不動産価格が暴落しているので、そこであらたに中古物件を購入するのです。

こうすると暴落後はそれなりに価格上昇はするので、利益が出せます。
つまり今後は暴落を待って、暴落後に買うが正解になります。

もはや新築ワンルームマンション投資に手を付けるのは遅すぎる。

未来を予測可能な方法はこの世界にたった一つ「数学」しかありません。占いや魔法ではないのです。

2013年ならまだしも、現状において冷静に計算し、数字を見ればどう考えても手を付けるべきではないです。
地方の投資はそもそも論外ですが、都心においてもそうだと言えます。

ただし、「絶対に老後に備えて長期投資をする!サブリース契約破棄されても客付けも必死になってやる!」という方は問題ありません。

というか、そもそも新築ワンルームマンション投資とはそういう商品です。
たぶん営業時に説明は必須なので、営業マンから説明をみんな受けてるはずです。(聞き流してるかもしれませんが。。。)

利回りは同じ努力値に対して中古マンション投資よりも低いことが高確率で見込まれますが、それでも少なくとも3%程度は見込めるでしょう。

それなら長期分散投資の自動積立と比較したとき、リスクと労力で考えると雲泥の差なのでそっちを選ばない理由は謎ですが。。。お金がほしいなら中古物件ですし。。。

長期保有目的でない方で、もしすでに2013年よりあとに新築を購入済みの方は、税率が40%になってはしまいますが、逆に貴重な経験をしたとポジティブにとらえて売却を検討することをおすすめします。

一括査定サイトを利用すると、高く売りやすいので利用してみましょう。基本的に査定は無料です。

リビンマッチ

こういった方が売却まで経験すると、

  • 不動産投資の始め方の経験
  • 不動産の購入の方法
  • 不動産の運用の方法
  • 不動産の売却の方法
  • 不動産投資の失敗談

という一通りの経験を積むことができるので、「ビギナーズラックでたまたま成功しちゃった人」が将来踏む巨大な地雷を、踏まずに今後の投資家人生を歩めると思います。

もちろん賢者は先人の知恵に学ぶのでこういった経験はしないのですが、賢者は人口の1%にも満たないので大多数の人は手を出さないか、出して失敗して学ぶかしかないかなと思います。

マンションの売却はまず無料査定を複数会社に出して、その後もっとも高額で売却できる会社に依頼するという手順がセオリーです。