【読書レビュー】魔法のコンパス 道なき道の歩き方【脱洗脳の鍵書】
【読書レビュー】魔法のコンパス 道なき道の歩き方【脱洗脳の鍵書】
こんにちは
yoshi(@yoshiblogsite)です。
芸人で有名なキングコング西野亮廣さんの著書の1つ、「魔法のコンパス 道なき道の歩き方」を読んだので読書レビューします。
西野さんを知らない人はこんな人↓です。
結論:この本はあなたにかけられた洗脳を解く脱洗脳書である
この本はあなたにかけられた洗脳を解く鍵を提供してくれるかもしれません。
西野さんは、学生時代「バカ」だったそうです。
そのバカさ加減は学校でも実質最下位レベル。
ただし優秀な頭脳を持っていることは、彼の実績が証明しています。
学校ではバカなのに社会に出たら優秀な頭脳であることが証明されている。
そして彼の取ったその方法は、ある意味で自分のアタマで徹底的に考えぬけば「誰もが」できることでもある。
はてさて学校とは。。。?
よく考えてみてほしいですが、非常に不思議だとは思いませんか。
あなたが学校に行く(行っていた)意味はなんですか?
これはある意味、軍国主義時代に創られたときから脈々と続いている今の学校制度に一切「洗脳」されなかったとも捉えられます。(実際昔は「寺子屋」でしたが、効率的にサラリーマンを量産するために明治時代以降創られた、非常に歴史の浅いシステムが現在の学校制度ですよね。)
だからこそ西野さんは非常に「ピュアに」この世界を見ています。
そうすると、「誰かに教えられた」世界の捉え方なんてありませんから、どうしても「なんでだろう?という問い」が生まれますし「自分のアタマで考える」必要が出てきますし「実際に調べてみる・やってみる」必要が出てきます。
芸人のときのキングコング西野さんは正直嫌いでした。
本当につまらなかった。
でもその理由がこの本に書いてありました。
「そういうつまらない役回り」を続けているうちに、「つまらない人間」のイメージがついていただけなんですね。
西野さんは実際のところ非常に面白い人でした。
そして自分のアタマで考えて自分を生きている人だなぁとも思いました。
僕は西野さんと結構真逆の人生でクソ真面目に勉強をして、慶應義塾大学に入り、今どきホワイト企業でITエンジニアという安心安全な働き方をして、手に職といえる多言語のプログラミング技術も持っていますが「自由の壁」を感じます。
そんな「自由の壁」を感じている人には何か気づきを得られる本でしょう。
どちらかといえば西野さんはつまらない人間と思い批判とはいかずとも興味のない側でしたが、それは「誰かの洗脳による誰かの判断」をあたかも「自分自身で下している」と錯覚していた結果かもしれないと思うと、恐ろしいことですね。
一番響いたのはタモリさんの質問だった【戦争が無くならない理由】
西野さんは素晴らしい生き方をしていますが、この本で一番響いたのはタモリさんの言葉でした。
「戦争が無くならない理由」は何億年前からの議題ですよね。
都市伝説で人気の説は「軍需産業で儲けている世界の支配者がいるから」ってことですが、この本では当然そんなありふれた=陳腐な話ではありません。
タモリさんの問いかけはこうです。
「それはな、人間の中に『好き』という感情があるからだ。
そんなものがあるから、好きな物を他人から奪ってしまう。
また、好きな物を奪った奴を憎んでしまう。
ホラ、自分の恋人をレイプした奴を『殺したい』と思うだろ?
でも、恋人のことを好きじゃなかったら、攻撃に転じることはない。
残念だけど、人間の中に『好き』という感情がある以上、この連鎖は止められないんだよ。
『LOVE&PEACE』という言葉があるけど、LOVEさえなければ、PEACEなんだよ。
その生き方は、かぎりなく動物や植物の世界に近いな。
ただ、『好き』がない世界というのも、ツマラナイだろう?難しい問題だよ、これは。
どうしたもんかね?」
タモリさんが西野さんに問いかけた言葉
さながら「LOVE & WAR」ですね。
人間が人間(対象が恋人など1人ではなく人類や国民であっても)を愛するからこそ戦争が起こる。
あなただったらどう答えるでしょうか?
非常に深遠な問いかけだと思います。
哲学です。
やはりこの世界はバグだらけで苦しみばかりであるかもしれません。
望みはないのでしょうか。
昔の人達もこの世界のカラクリに気づいて、キリストや釈迦は宗教を始めてそれをとき、思想を1つにまとめるという形で平和をもたらそうとしました。
それは残念ながら歴史の中で捻じ曲げられ、逆に戦争の火種にさえなってしまっています。
オリンピックもその1つの解決の道でした。
殺し合いではなくスポーツによる国家間の競争。
西野さんの答えはこうです。
「僕らは戦争を無くすことはできないのかもしれないけど、止めることはできる」
答えは僕が子供の頃から信じているエンターテイメント。
ピストルの引き金を引かなきゃいけない立場の人間でも、笑っている時や、何かに感動している瞬間は引けない。
引き金を引くのは、笑い終わった後や、感動し終わった後だ。
つまり、エンターテイメントが世界中の人間を感動させている瞬間だけは平和で、「だったら、その時間を長くすればいいじゃん」というのが僕の結論。
西野さんの答え
エンターテイメントが鍵。
この視点から考えると、戦争はもしかして「遊び」と捉えている人もいるのでは?と思います。
人をいかに効率よく殺し、戦略的に敵陣を攻略する。
戦争に遊びの側面がなければFPSは流行りませんが、現実では効率よく戦略的に人を殺すゲームのPUBGやCOD、オブラートに包まれていますがスプラトゥーンなども世界的に流行っています。
これが人間の本質なら、未来永劫戦争はなくなりません。
じゃあ思う存分殺しあえるようにすればいい。
それを実現するのがテクノロジーだと思います。
現実と区別がつかないほどの仮想現実世界をつくり、そこに流し込めば戦争したがりやはいなくなるのではないでしょうか。
仮想現実世界のリアルさが現実と区別がつかないレベルまでいけば、タモリさんが例であげているような「レイプ」みたいな悲劇も抑えられるでしょう。
また、お金や利権によらない世界ができれば「儲け」のための戦争もなくなりますし、信念とかよりもエンターテイメントの「楽しさ」に世界中の人間が熱中すれば戦争はなくなるかもしれません。
厳密に言えば戦争(を望む人間の戦闘的な本質)はなくなっておらず、別の方向に流されているだけですが、現実的に戦争を止めるプランかもしれませんね。
近年ではエンターテイメントが爆発的に増えていて、誰もがエンターテイメントを始められますし始めています。
それこそYoutube、TikTok、Twitterなどの仮想世界だけでなく、ライブハウスや街中でもできます。
何億年も人類は「思想」で平和を目指しましたが、それが無理なことは歴史が今現在も証明し続けています。
平和を創るのは基盤としてのテクノロジー、そしてその上にのるエンターテイメントかもしれません。
実現すれば仮想世界で「死」んでも現実世界では生きているので、何度も「ニューゲーム」できるわけですし、現実世界と見分けがつかないレベルの仮想世界では人間のあらゆる欲望が満たされます(というか、それが満たされる品質の世界がここでいう仮想世界です)。
人類が目指しているのは、まさに「もう一つの世界」の創造かもしれません。
あれ、実は「時間には過去も未来も今もなく同時に存在するといわれる概念」で紹介したように、この今生きていると認識している世界こそが本当の(現実世界の)僕たちにとっての「仮想現実世界」だったりして。。。
まとめ:【読書レビュー】魔法のコンパス 道なき道の歩き方【脱洗脳の鍵書】
いかがでしたでしょうか。
KindleUnlimitedなら無料、中古なら200円程度で読めるのですが西野さんの紹介する概念を全く知らない人にとっては、お金に変えられないほど価値のある情報が詰まっているのでおすすめです。
「問い」は哲学の基本ですし、脱洗脳の基本ですし、自分を生きるための基本です。
この本は多くの人にとって「こんな視点があったのか」という学びが得られるでしょう。
- 生きづらいと嘆いているやつは心底羨ましい。そこを目指すのはなぜか
- 順風も逆風も最高。ヤバいのは無風
- 芸術家なのにパトロン持たないやつは死んでいる
- お金=信用の一部を数値化したものに過ぎない
- 祭りの後に出る山程のゴミ問題を楽しく解決し、1年で一番キレイな日にする方法
- 「なんか鼻につく」やつほどまさに信用を広げている
- 凡人が絵本のプロ作家に圧倒的に勝てる部分は何か
- 作品を届けない=売らないのは育児放棄である
- 絵本を作品として売らない。ではどう売るか?
- 空気を読むのは超簡単。人数の多い方を選べばいいだけ。それが正しいかはまた別問題
- 一見ムダなものにあえてお金を払うのはなぜか
- イジメられっ子よりもイジメっ子のことを考えてイジメをなくそう
- 確実に赤字が見込めるものをあえて作りたいと思うのはなぜか
- 数十人のスタッフを一丸にまとめた非常にかんたんで誰でもできる統率方法
- 「子供向け」は大人のエゴであり支配であり芽を摘む行為
- スマホ禁止の学校は時代錯誤もはなはだしい
- パクリの線引きは面白いか面白くないか
- 拡散に炎上は必須。あえて反対意見を集める仕掛けを作る。
- セカンドクリエイターが増え、プラットフォーマーの時代
- コンビニがある日本は幸福度が低いに決まってる
- お客さんの胸を躍らせるためには「マイナスのデザイン」が鍵になる
- お笑い芸人は「すしざんまい」にエネルギーを垂れ流していた
- ファンは「距離」にお金を出す。クオリティは作り手のエゴ。
- 先進国は「国民総コミュニケーション障害」時代に入る
- お客さんがお金を払って不幸を買う理由はなぜか
- 好きなこと「では」食っていけない時代から、好きなこと「でしか」食っていけない時代になる
- ネガティブな過去を変える方法
こういった概念を「わからない・知らない」人には特におすすめの必読書です。
これらの概念を「知った」上で、どう人生を歩むか選択するのは自由ですが、「知らない」のであれば少なくとも「選択の自由」すらありません。
本の中でも紹介されていた独演会がYoutubeに上がってたのでよかったらどうぞ。
このブログでは毎日更新で「過去の自分が知りたかったこと」をジャンル問わず書いているので、もしあなたの役にも立ちそうなことを書いていたらまた読みに来てください。