ギター初心者は3つだけ覚えればOK【コード】【スケール】【好きな曲】
ギター初心者は3つだけ覚えればOK【コード】【スケール】【好きな曲】
ギターを始めた頃は、よく初心者向けのセットを買ってついてくる教本を読むと知らない音楽用語がありすぎたり、音楽理論なんて最初は使いこなせないのにいろいろ書いてあったり、「弾きたい!」という欲求をブレーキするものばかりです。
ギターのコードも「C」や「F」を抑えるところから始まりますが、その押さえ方ができずに挫折なんてよくある話です。
ギター歴だと10年以上になりますが、ずっと疑問に思ってます。
ギターって理論とか難しい押さえ方とか、そういうんじゃなくて最初に湧いたインスピレーションをそのまま音にして出したいってものだと思ってます。
確かにきちんと理論どおりに作曲したら売れ線の曲はできますし、コードの押さえ方をいろいろ覚えればその分いろいろな表現の幅が広がりますが、初心者がほしいのはそれ以前の話だと思います。
実際10年前の自分がそうでした。
おそらくピアノやクラシック流の流れで教本は作られているので、このようになっているのかなと思ってます。
なので今回の記事では、初心者はこれだけ覚えれば最低限弾けるようになるし、表現に必要な基盤も養えますよってものを3つ紹介します。
- ギター初心者はまずパワーコードを自在に押さえられるようになろう
- ギター初心者はまずペンタトニックスケールと「C=ド」の音の場所を把握しよう
- ギター初心者は総合的にスキルを伸ばすために超好きな曲を一曲コピーしよう
ギター初心者はまずパワーコードを自在に押さえられるようになろう
パワーコードはご存知でしょうか。最も簡単なコードで、1度+5度の音のみを押さえるコードです。
ロックではプロレベルで曲の大半で使われまくっているコードなので、簡単だからといってあなどってはいけません。
ギターでいうと例えば6弦5フレットが1度だとすると、5度の音は5弦7フレットになります。この場合は1度がA=ラなのでAのパワーコードですね。
これを6弦0フレット+5弦2フレットとすればEのパワーコードになります。
ちなみに4弦2フレットも音の種類としてはオクターブなだけで1度の音(6弦0フレットと同じEの音)になるので、これも合わせて3箇所押さえてもパワーコードです。オクターブ上の高音が入る分良く言えば少し厚味がありますが、使い方によってはややうるさい印象の音になります。
パワーコードを弾けるようになったら、これでドレミファソラシド全てのコードと、そのフラット(もしくはシャープ)のコードが弾けるようになったことになります。
で、気づいた方もいると思いますが「平行移動するだけで」いろんなコードが弾けます。
これがピアノと違うギターの素晴らしいところですね。
じゃあ教本とかのCとかF覚えなくていいの?なんで?って思う方ももしかしたらいるかも知れないので説明すると、パワーコードは1度と5度の音のみで構成されているので弾いた音を聴いたときの印象として「ストレート」な反面「繊細さ」に乏しい組み合わせになっています。
ここに「3度」の音を追加すると一気に繊細さや感情表現豊かになってきます。3度の音をメジャースケール=長調のものを選べば明るくポップな印象、マイナースケール=短調のものを選べばダークでかっこいい印象のコードになります。
さらに7度の音を追加するなど、「一緒に弾く音の種類」を増やすことによってパワーコードにあった「ストレートな感じ」を失う反面「繊細な表現」が可能になっていきます。
この響きの違いは初心者には非常に聴き分けにくいので、最初はパワーコードだけで十分です。練習を重ねていって、「もうちょい暗い感じのコードがいいな」とか「もうちょい明るい印象にしたいな」となったときに、そのコードの押さえ方を学べばやる気もあるので絶対に弾けるようになります。
パワーコードが弾けるように慣ればロックな「ストレートな曲」の作曲ができるようになり、少し味付けで他のコードの押さえ方を学べば「繊細な表現」をしたいところを必要に応じて表現できるようになります。
もしギター初心者でも、もっとバリエーション豊かなコードを弾きたい方は、「ギターコードがわかる無料おすすめサイト3選【初心者は絶対ブクマすべき理由も解説】」の記事がおすすめです。
ギター初心者はまずペンタトニックスケールと「C=ド」の音の場所を把握しよう
パワーコードの練習と合わせてギター初心者がぜひ最初にやるべきなのは「マイナーペンタトニックスケール(メジャーペンタトニックスケールでもOK)」を覚えることです。
ついでに最低限「C=ド」の音が指板上のどこにあるかも覚えておくと便利です。「ドレミファソラシド」とよく聞くように、基本的には他の楽器もCの音を基準にしていることが多いので、Cの場所を覚えておけば多くの曲に応用できるようになりますし、Aなど他の音を探すときもすぐ見つかるようになります。
これを覚えるとコードに合わせてメロディを自在に弾くことができるようになります。
初心者だと不協和音って言葉に恐怖を覚える方がいて、不協和音ならしたらどうしようみたいに思っていたりしますが、その恐怖感はなくなります。
(ちなみにクラシック以外のあらゆるジャンルはバンドアンサンブルの中で不協和音鳴らしまくってるので、正直あんまり気にしなくていいんですが、、、)
ギターなのでこれも平行移動するだけでいろんな音に対応できて、例えばCのコードがなっているときは上記のような6弦8フレット(Cの音)基準のCマイナーペンタトニックスケールを弾けばいいですし、Aのコードがなっているときは6弦5フレット(Aの音)基準のAマイナーペンタトニックスケールを弾けば明らかに不協和音を鳴らしまくって全然コードとメロディがマッチしない、ということがなくなります。
ペンタトニックスケールは、2度、6度の音をなくした1・3・4・5・7度の5音(ペンタ)からなるスケールで、ルート=基準となる1度の音、感情豊かな3度の音、ルートを補助する5度の音、オシャレ感が出る4度と7度の音からなっているので、初心者が各音の特徴を体感するのに非常にいいスケールです。
これを覚えたら、パワーコードのとき同様より繊細な表現をしたいときは2度の音や6度の音をメロディの間に挟むことで、表現できるようになります。
さらに「ギターっぽさ」を出すにはペンタトニックスケールが実は一番で、あまり2度や6度の音を増やしすぎると逆に「クサくなる」ので注意しましょう。
3度の音も感情豊かな分ちょっと使いすぎるとクサくなりやすいので注意です。
逆にクサくしたい場合はバンバン使うといいと思います!
この辺の感覚は弾いているうちに身についてくるものなので、あまり心配しないで大丈夫です。
ギター初心者は超好きな曲を一曲コピーしよう
パワーコードとペンタトニックスケールを自在に弾けるようになれば、思いついたインスピレーションをそのままギターで表現できるようになっていきます。
この2つだけだとシンプルで微妙にインスピレーションと違う、ということもあるのですが、その場合は音を足していけばいいのです。
パワーコードでコード進行の基礎を表現できるようになり、ペンタトニックスケールでメロディの基礎を表現できるようになったら残る音楽の要素はリズムです。
リズム感はやはり既存の名曲から身につけていくのがいいので、自分の好きな曲を一曲コピーするのが一番です。
一曲を覚えるのは最初は1ヶ月くらいかかるかもしれませんが、「一曲弾ける」という自信は他に代えがたいものになります。
さらに最初に一曲練習するのはかなりしんどい(最初全然弾けないので挫折しそうになる)ので、自分の大好きな曲、何百回何千回聴いても好きな曲を練習するのがいいです。
どんなに難しくても、どんなに複雑でも、好きな曲なら挫折せずに進められますし、難しければ難しいほど「たった1小節」弾けるようになるだけでものすごい進歩になりますし、それは一曲の中では0.5秒に満たないようなフレーズかもしれませんが、一曲弾けるようになった頃には他の多くの曲も弾けるようなスキルが身についているはずです。
どうしても一曲弾けない場合は、好きなフレーズの部分だけとか、1番=ワンコーラス分だけ練習するとかでもいいと思います。
まとめ:ギター初心者は3つだけ覚えればOK【コード】【スケール】【好きな曲】
きちんと体系的にギターを学びたい、でも時間をかけずにすぐにマスターしたい、という方には30日でマスターするギター講座 教本&DVDやマンツーマンのエレキ ギターレッスンなど効率的にレッスンを受けられるスクールや教材もあるので、これらを利用するのがおすすめです。
ただ、あくまでギター教室とかは「強制力」をお金で買うものだと思ったほうがいいです。
理由は「初心者でもギターは独学でOK【7つの理由と手順を解説する】」を参考にしてみてください。
また、書籍としてはリットーミュージックさんから出ている教本も非常にわかりやすく、暗記もしなくていいのでおすすめです。